SBOMクイックレビューサービス
SBOM上の間違いを放置すると、脆弱性の見逃しやOSSライセンス違反、法規対応上の不備など、
SBOMの作成者・利用者両方が無視できないリスクをもたらします。
一方、SBOMに関する研究および弊社支援事例を踏まえても、現在流通しているSBOMが、
作られたままの状態で信頼できるとは言えません。
evidence 01
OpenChainでは2024年に、6つのSBOMツールで生成された約1万件のSBOMの正確性を評価した結果が公開されました。その結果、ソフトウェアのバージョン・ライセンス種類を正しく特定できているSBOMは約10%に留まりました。[1]
[1] https://github.com/spdx/spdx-spec/issues/905
evidence 02
経済産業省が2021年に実施したSBOM実証実験では、SPDX準拠のSBOM出力対応を謳うSBOMツールでも、実際に出力したSBOMではSPDXの情報項目の一部しかカバーされていないことが明らかになりました。また、米国大統領令(EO 14028)のSBOM要件にも反映されている米NTIA のSBOM最小要素の一部が含まれていない事例も確認されました。
evidence 03
弊社は、自動車業界、医療機器業界をはじめSBOMへの取組が先行する業界において、SBOM導入から運用までを支援しています。ツールから出力されたSBOM・手動作成のSBOM含め、数百件のSBOMを精査してきた中、約95%のSBOMは修正が必要でした。記載されたソフトウェアを一意に特定できない、記載内容・フォーマットがSPDX/CycloneDX仕様に不適合等、そのままでは運用に堪えない不備が多数確認されています。
● フォーマットへの不適合が無いか
● 必要情報の記載不備が無いか(例:記載漏れ、リンク切れ)
● 記載内容に矛盾が無いか(例:情報項目間の記載内容矛盾、公知情報との不一致)
● 記載内容から、ソフトウェアを一意に特定可能か
● (オプション)ソフトウェアの実態と齟齬が無いか
(例:ソフトウェアの記載漏れ・誤記載、宣言されたライセンスの誤記載、依存関係の誤記載、ハッシュ生成の誤り)
※SBOM作成対象ソフトウェアに関するデータ
(例:ソースコード・ビルド時生成データ・サードパーティライセンス文書)をご提供必要です。
頂戴したデータで検証可能な範囲での調査となります。
【アウトプット】
レポートはスプレッドシート形式(Excel、Google Spreadsheet、CSV)の表で提供し、ご報告・質疑対応させて頂きます。
レポートでは、不備発生箇所、不備のカテゴリ・内容、修正しない場合に予想される影響を表に整理して提供します。修正進捗管理欄も設けることで、以降自社で修正を進める際の進捗管理も容易です。
ご指定のSBOMフォーマットの仕様や、記載されたソフトウェアに関する公知情報等を踏まえ、修正版SBOMでの書換・追記データを提案し、スプレッドシート形式のレポートに取りまとめます。
同時に、修正案の妥当性を示す根拠も、SPDX/CycloneDX仕様、要対応法規・規格、ソフトウェアのデータ等からの引用も交えつつ取りまとめいたします。
頂いたデータや公知情報から、妥当と言える修正案をご提示致しかねる場合、SBOM作成者への要確認事項を整理してご提示させて頂きます。
修正案を作成次第、お打ち合わせにてご報告・質疑対応させて頂きます。
修正案にご納得いただけた場合、弊社にてSBOM修正を実施致します。
貴社でSBOMツールを利用中の場合や、機械可読形式であることが要件の場合、修正後のSBOMがSBOMツールで読込可能なことも弊社にて検証します。
※複数SBOMのマージ、SPDX・CycloneDX形式間の変換も対応可能です。
修正案とその根拠、SBOM作成者への要確認事項、修正結果を一覧化したスプレッドシート形式のレポートと、修正版のSBOMを納品致します。
※ご納品時のSBOM共有方法は、貴社ご指定の方法に従います。
SBOMの作成方法、OSS等ソフトウェア部品管理プロセス、SBOMツールの選定・運用、SBOMに関する教育体系、サプライヤとの契約体系等、様々な観点から改善余地を検討致します。
PDF形式でのレポートをご提供し、ご報告・質疑対応させて頂きます。
弊社は、以下の支援実績を通じて、実際のソフトウェアサプライチェーンの中で「使える」SBOMが流通する環境整備に貢献してきました。
単にSBOMツールでSBOMを生成・利用するだけに留まらず、
時には機械可読形式のSBOMを目視で読解・手作業で作成することも厭わず、お客様が求めるSBOMの価値を実現可能な状態を担保すべく支援を提供しております。
国内大手自動車メーカー
Open Source Program Office担当者
産業機械メーカー
PSIRT担当者
各種法規・規格・ガイドライン・ルールや、貴社・取引先の独自要件を踏まえてSBOMレビュー・修正可能です。
貴社の要対応法規・規格やご予算等に応じて実施範囲は調整可能ですので、お気軽にご相談下さいませ。
以下に例示されていないものでも、お見積りの際に対応可能か確認致しますので、作業依頼の際にお気軽にご相談下さいませ。
● SBOM仕様
・SPDX(v2.2, v2.3, v3.0。SPDX Liteも対応可能)
・CycloneDX(1.0-1.6)
● 脆弱性アドバイザリ仕様 ※SBOM内に埋め込まれた場合も対応可能です。
・Vulnerability-Exploitability eXchange(VEX)
・Common Security Advisory Framework (CSAF)
● 弊社見解に基づく、一般的に必要な情報項目
・ソフトウェア部品管理上の必要項目
・脆弱性対応上の必要項目
・ライセンス対応上の必要項目
● 貴社・取引先の独自要件(情報項目・記載フォーマット)
※独自要件を規定した文書を弊社にご提供頂く必要がございます。
● 各種法規・ガイドライン
・米大統領令の最小要素(NTIA最小要素含む)
・欧州サイバーレジリエンス法(CRA)
・独BSIガイドライン
・日本医療機器産業連合会ガイダンス
● 著名な自動評価ツールによるスキャン
・SBOMAUDIT
・openchain-telco-sbom-validator
・SBOM-sg-SEPIA